パリに渡り自らの思想、哲学を銅版画により「黒の芸術」に集約。西洋の精緻な伝統的技法と東洋の思想がみごとに結実した作品を精緻なグラビア印刷で再現する。また初期木版画も収録。


・B4変型判(348×273㎜)
・上製本 総96頁
・図版78点(グラビア印刷)
・文/島田康寛……マニエール・ノワールに集約した長谷川芸術
齋藤磯雄……長谷川潔畫伯近況
・付/年譜、収録作品リスト、英訳

■定価 8,010円(本体 7,282円+税)
ISBN 978-4-947666-05-5


(はせがわ きよし 1891-1980 )
現・横浜市西区年生まれ。本郷洋画研究所で岡田三郎助・藤島武二に師事。文学同人誌の挿画や表紙絵、日夏耿之介の『転身の頌』の装丁と木版挿画などを手がける。1918年、渡仏。独自の銅版画技法により高い評価を得る。1934年、文部省嘱託員として、浮世絵から現代までの650点もの大版画展「日本の近代版画とその起源」展を組織し開催に尽力する。1937年、パリ第1回国際版画会議に日本代表として出席、講演する。1966年、フランス文化勲章を受賞。フランス国立貨幣賞牌鋳造局が、葛飾北斎、藤田嗣治に次いで3人目の日本人画家として長谷川潔肖像メダルを発行。横浜市長から横浜市の賞状と「黄金の鍵」を受ける。