監修・和歌山県立近代美術館
編者・三木哲夫

恩地孝四郎、藤森静雄と発刊した創作版画誌『月映』や、萩原朔太郎の第一詩集『月に吠える』
の挿画で知られている田中恭吉の全貌を明かす初の本格的画集。わずか23 歳の生涯を木版に刻む。それはまさに傷める生命そのもののやるせない絶叫であった。


・B4変型判(348×273㎜)
・上製本 総136頁
・図版141点
・文/萩原朔太郎……故田中恭吉氏の芸術に就いて
藤森静雄………版画を始めた頃の想出
恩地孝四郎……田中恭吉の芸術
大槻憲二………田中恭吉小伝
・付/年譜、収録作品リスト

■定価 9,077円(本体 8,252円+税)
ISBN 978-4-947666-10-9


(たなか きょうきち 1892-1915 )
和歌山市生まれ。1910年、東京美術学枚(現・東京藝術大学)入学。竹久夢二の知遇を得る。1914年、恩地孝四郎・藤森静雄と創作版画誌『月映』を刊行。肺結核を発病、病床にて萩原朔太郎の処女詩集『月に吠える』の画稿を描くなど青春期の愛と生への悩みを木版に刻む。版画のほかに油彩画、素描などほぼ全容を詳細な年譜とともに紹介する。