監修・正木 基
画家であり版画家(パントゥル・グラヴュール)であった福沢一郎の版画活動の全貌が、本書により初めて明かされ、現在調査し得る最大限の図版、資料を掲載。傑作の数々を大型図版で鑑賞できる。
・B4変型判 (348×260㍉)
・フランス装 総124頁 ケース入り
・全収録作品 166点
・年譜、収録作品リスト
■定価 13,200円(本体12,000円)
ISBN978-4-947666-22-2
【内容】
文 /梅原 猛 本間正義 福沢一郎 福沢一也
本論/正木 基(美術評論家)
主な収録作品
・《夜の鳥》、《魚とネオン》、《蟹のよこばい》、《スペインの闘牛》、《地獄のアルバム》
《バッカス》、《ニンフと牧神》
・山本太郎との詩画集『ユリシィズ』の挿画銅版画
・梅原猛との画文集『魏志倭人伝』のリトグラフ
『魏志倭人伝』(文・梅原 猛)全文掲載
(ふくざわ いちろう 1898-1992 )
群馬県富岡町(現、富岡市)生まれ。東京帝国大学(現、東京大学)に入学するが、ほとんど行かず彫刻家朝倉文夫に入門し彫刻家を志す。1924年渡仏し、油彩画を描き始める。1931年、第1回独立美術協会展に滞欧作37点が特別陳列される。1939年、独立美術協会を退会し、美術文化協会を結成する。1957年、第1回東京国際版画ビエンナーレ展に《夜の鳥》を出品する。1960年、多摩美術大学客員教授に就任、1964年、女子美術大学教授を兼任する。1975年、山本太郎の詩集『ユリシィズ』の挿画に《無言交霊》など銅版画10点を制作する。1981年、「福沢一郎 魏志倭人伝展」を開催する。油彩作品22点と共に版画集『魏志倭人伝』(文・梅原猛)の連作12点を出品する。1988年、「福沢一郎展」群馬県立近代美術館および世田谷美術館で開催する。1991年、文化勲章を受章し、東京国際美術館で受章記念展を開催する。1992年、群馬県名誉県民に選ばれる。2019年、東京国立近代美術館で「福沢一郎 このどうしようもない世界を笑いとばせ」展が開催された。