詩・中原中也/画・清宮質文

悲しみや傷ついた魂を謳った詩人と、「ぼくの心は悲しみとともある」という画家との、ふたつの魂が織りなす詩画集。時を越えて人々の心を打つ。


・A4変型判(260×223㎜)
・上製本 総66頁
・収録作品 詩28篇、画29点

■定価2,640円(本体2,400円+税)
ISBN978-4-947666-18-5


【主な掲載作品】

清宮質文 画

《早春の静物》   1977 木版
《さまよう蝶》  1963 木版
《深夜の蝋燭》  1974 木版
《山上の湖》   1981 木版
《幼きもの》   1963 木版
《孤独なけもの》 1975 水彩
《入日》     1972 木版
《ながれ》    1966 木版
《火屋の中》   1966 木版
《華やかなる孤独》1967 木版
《葬送の花火》  1972 ガラス絵

中原中也 詩

「早春の風」の一部    『在りし日の歌』
「春宵感懐」       『在りし日の歌』
「冷たい夜」       『在りし日の歌』
「湖上」         『在りし日の歌』
「また来ん春…」     『在りし日の歌』
「いのちの声」の一部   『在りし日の歌』
「汚れちまつた悲しみに…」『山羊の歌』
「悲しき朝」       『山羊の歌』
「わが喫煙」       『山羊の歌』
「寒い夜の自我像」    『山羊の歌』
「夏」          『未完詩篇』

著者略歴
中原中也(なかはら ちゅうや 1907-37)
山口県生まれ。詩集『ダダイストの新吉の詩』に共鳴してダダ調の詩を書き始める。1928年に音楽団体「スルヤ」を知り、翌年『スルヤ』に詩を発表。1929年、川上徹郎、大岡昇平らと同人誌『白痴群』を創刊。以降自由に詩を発表する。1934年『山羊の歌』を刊行。没後、1938年『在りし日の歌』が刊行される。

清宮質文(せいみや なおぶみ 1917-91)
東京都生まれ。1942年、東京美術学校卒(現、東京藝術大学)油絵科卒業。中学校の美術教師やデザインの仕事に従事した後、1953年に東京美術学校の同級生とグループ〈ゲフ会〉を結成。これを機に画家に専念、木版画制作を始める。 春陽会(後に退会)に属し、静謐で深遠な精神世界を描く。没後、公立美術館などで大きな展覧会が各地で開催される。